果てしなき戦い
「おーい、千影ー……たく、呼び出しといていないじゃねえか」
伝書鳩で、千影に突然呼び出されたオレは指定されたとおり千影の家の地下墓地の中を彷徨っていた。
と、何の前触れもなく背後に気配を感じる。あわてて振り向いた先には――
「……やあ、兄くん……ちゃんと……来たようだね……フフッ」
予想どおり奴がいた。地上最強にして最恐の生物、オレの妹にして魔女っ娘『千影』だ。
「よ、相変わらず強烈なオーラを放ちまくってやがるな」
「……昨日ほどではないけどね……」
オレの軽いジョークもこいつにかかると、実生活と変わりやがらねえとくる。
「いや、否定してくれ」
「……そんなことより兄くん……今日はちょっとした……実験に付き合ってもらうよ」
「うあ、あっさり無視してくれるなよ……って、実験っていきなり……当然オレの意思決定権は――」
「……混沌の海に」
「つまり、ねえんだな。ちくしょう……って千影オレの体を十字架に張りつけるなんてなにをやる気だ?」
「……フフッ……少しおもしろい呪文書を見つけてね……これで、準備完了だよ……」
「いや、せめてきちんと説明をもらえるとありがたいんですけど」
が、千影は聞いちゃいなかった。
その唇から流れるような旋律が聞こえる。『天空満つる処我はあり
黄泉の門開く処汝あり
出でよ 神の雷――』
「これで最後だ!」
「いや、なにが!?」
よく分からんことを言い出した千影にオレはたまらず叫んだ。
「そんな、そんなバカな……ヤメロー!!」
「……インディグニエイション!!」
バリバリバリドーン
突如巻き起こった雷球に打たれてオレは次元の歪みに吸い込まれた。
気がつくとオレは『無傷』の体の時のオレに戻っていた。
って、この展開はまさか――
千影が獲物を見る目つきに変わった……ような気がしたのは、本当に気のせいかな?
「……インディグニエイション!!」
こうして、歴史は繰り返された。
――その後、彼らの行方を知るものは誰もいなかった。
<コメント>
明日なき戦い…はIron Maidenの歌。ハイ関係ないですねスイマセン。
ギャグやるかRPG風にするかどっちかにしてほしかったというのが正直な所。
しかしワイルドな口調の兄だなぁ(笑