あなたと私
私はある人を待っている。それは私の兄。私が誰よりも愛している人。
今日もあの人は私と手を繋いでくれるだろうか。
あの人は、私が無邪気に笑う時、私に惜しみなく笑顔を返してくれる。
私がわがままを言う時、そのわがままを受け止めてくれる。
私が涙を流す時、涙を拭い、頭に手をやり優しく撫でてくれる。どんな時でも私に優しくしてくれる。
確かに私はあの人と一緒に居る時、幸せを感じられる。
でもあの人自身はどうなのだろう。私と居る事で幸せで居てくれているのかしら。
もしそうでないとしたら、いつか、あの人は私の知らない姿を創ってしまうのだろうか。
私は妹だから、私が生まれる前のあの人を知らない。でも、私しか知らないあの人も存在する。
だから、それで私は構わない。
でももし、あの人が姿を変えて私の手の届かない場所に行ってしまう時が来たら…
そんな事、私にはきっと耐えられない。
ずっと、私の刻が尽きるまで、あの人と過ごしたい。あの人と幸せでいたい。
ただそれだけの、単純な気持ちはあの人に伝わっているのだろうか。
たとえ伝わっていたとしても、拒絶されてしまうかも知れない。
私はそうならないように何かであの人を繋ぎとめていたい。そのために、私はどうしたら良いのだろう。
分からない。私はあの人から幸せを貰っているだけなのかしら。
私はあの人に何かをあげられただろうか。分からない。
なら、あの人はどうして私に幸せをくれるのだろう。分からない。
私が妹だから?それとも私だから?
私にあの人の気持ちは分からない。でも…
今は分からなくても、いずれ私がもっと成長したなら、あの人の気持ちも分かるようになるはず。
そうなったら、今は貰うだけの幸せもいつか、私があの人にあげられる日がきっと来るから…
あ、もうすぐあの人が来る頃…
「おにいたま〜、ヒナね、おにいたまとおてて繋いで一緒に帰りたいな」
<コメント>
またエラい妹の心理描写しましたな(笑)やはりこれも、迷水マジックの成せる技だと思います。