つぶらな瞳


ボクは…どこまで走ればいいんだろう……

衛はふと思う。家からここまで走ってきたのはいいがどこを通り、どれぐらいの距離を走ったのかはとうに記憶の片隅でぼんやりと残っているだけだった。

「ここは…どこ?」

見覚えのない景色、目の前には埠頭のてっぺんを一羽のカモメがゆっくりと飛んでいる、そんな穏やかな光景が今にも夜の訪れと共に終わりを告げようとしていた。

「夕焼け…きれいだね」

後ろから不意に聞こえる暖かい声、この声だけは世界が滅びようとも忘れる事はない…想いはきっと届く。そう、言葉を越えて…

「好きだよ、あにぃ」


<コメント>
月見さくらさんは普段シスタープリンセスのRPGモノの小説を書いていらっしゃったのですが、
今回は珍しく何気ない日常を題材にした作品でした。
ちなみに最近さくらさんをネットで見かけません。元気にしていらっしゃるのだろうか・・・。


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